親子関係やパートナーとの関係でトラウマを抱える女性のこころのケア

苦しい恋は、トラウマボンドと愛着障害の掛け算?

 
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大谷 あおい
徳島市で女性のための心のケアをしています。身体やこころが縮こまっていたりしんどくなっている方がのびやかに生きられるようサポートしていきます。もっと詳しいプロフィールはこちら
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どこか無理をしている

一緒にいると楽しいし、そんな自分も好きだけど、どこか無理をしている。 うっすら傷ついていると思う時もある。そうじゃない、私のことを考えてくれいるのだとも思える。そう思ったら、やっぱりまた会いたい。今度はこうしようって考える。だけど、うまくいかない・・

こんなことってありませんか?

長い時間を過ごしていると、なんだか体調が悪くなることや、家に帰るとすごく疲れたことに気づく、というような。

ちょっとずつの違和感、あれっ? という思いは、一瞬あるけど、流れていくから見えないのだけど、でも溜まっている。それは、何?

相手も私のことに違和感を持っているのかな?と思ってなんとか歩み寄ろうとしてみる。

でもそれって、相手にあわせようとすることであって、お互いの理解を深めるという関係ではないかもしれません。

なんとなく傷ついていると感じていること、それはとっても大事

身体はあなたになんらかの不具合を知らせてきています。でも脳がそれをねじ伏せてしまいます。彼にはいいところもあるとか、交際相手がいないのは淋しい、きっとそのうちうまくいくと思ったり。

申し込まれたから、つまり求められたから、求められる私には価値があるという信念からかもしれません。

次はこうすればと思って、また会うというのは、トラウマボンドの影響があるかもしれません。

トラウマボンドとは?

傷つきがあった時に、傷つけた相手との関係で起きることです。

トラウマが起きた時、自分を護るために、逃走闘争反応が起きます。

また、どちらもできない場合は、固まってやりすごす(フリーズ)ということになったりします。

状況から抜け出した後も、眠れないとか、フラッシュバックがあるなど過覚醒になります。

警戒するためや、同じ目にあわないようにという、脳の反応だったりします。

一方で、トラウマボンドはひっつくという性質があり、傷つけた相手を何度も見に行ったり、そんなはずない、何があったの? どうして自分が傷つけられたのか理由を知りたい。

今度こそはうまくいく、と何度も挑戦したりします。

それらは無意識にしていることであり、どこが傷ついたのかを自分でもわかっていないため、言葉にすることが難しい。さらに相手は何も変わっていませんので、同じ状況でうまくやるというのはとても困難なことなのです。

そうはいっても、トラウマボンドを知らなければ気づけないので、自分でもどうしてそういう行動をとるかわからないけど、やってしまうということもあるかもしれません。

なんとか伝えて、相手が受け入れて改善したり、自分の思い込みや受取り方の癖に気づいて修正していこうとしたら関係は続いていけるのだろうと思います。でも、改善しないのに続いていく関係もあるのです。改善しないまま続けていくと、モラハラ、DVとなっていく可能性が高くなります。

安心を与えてくれる人が、同時に傷つける人になっていきます。こうなってくると、離れるのが難しくなります。いろいろなところに傷つきがあり、トラウマボンドの数も多くなっているからです。

相手に自分の要望を伝えるのが難しい、いろいろ考えて言ってみても、伝わらないと感じているなら、安心感が持てない関係なのかもしれません。

恋愛と愛着関係はつながっている

人は、養育者との間で安心を感じることで基本的信頼感を得ていきます。これを愛着といいますが、親側の事情であまり安心できる環境でなかった場合や、子ども側の受け取りにくさ等があり、十分育めていないことがあります。誰のせいというのでもないのですが、愛着関係が発達途中という状態です。

このような二人が出会うと、次のような関係に陥りやすくなるのではないでしょうか?

DV加害者はパートナーを愛着対象(養育者)ととらえることから、衝動的甘えが出てきやすく、DV被害者もパートナーを愛着対象(赤ちゃん)と捉えることから理不尽な要求をされてもパートナーから離れることが難しい。お互い、人権を認め合う関係ではなく、自分の甘えを満たす道具となっている。

愛甲修子「愛着障害は治りますか?」花風社

DV加害をする人が、自分は被害者だと思い、DV被害を受けた人が加害感情を持つことが多いのですが、愛着から考えるとわかりやすいかもしれません。つまり、加害をする人は、甘えさせてほしいのに受け入れられないから暴力をふるう、だから被害感情を持ち、被害を受けた人は、甘えさせてあげられなかったと加害意識を持つという状況になっているのかもしれません。

親密な間柄なら、甘えあうのもいい。そうです。ですが、甘えを暴力や暴言という形で満たすのはよくありません。言葉で甘えを表現することや、優しい態度、心地よいふれあいということができなくなっていきます。

暴力は強力で即効性がある

やがて暴力という方法のみを使い、反省して謝ることや、つかのまの親密な時間というサイクルが始まっていくことにもなりかねません。

暴力の後には、ふるった人自身の居心地のわるさや後ろめたさがあるために、それらを消し去りたいという心情が働きます。暴力を振るわれた人に謝って関係を修復したいという思いもありますが、自分のために謝っている部分もあるのです。

サイクルに陥ってしまうと、友人や周囲の人からの優しい言葉や温かい態度がかすんでしまいます。相手からの連絡があれば、容易に戻ってしまう。傷つくのは嫌なのだけど、一瞬の安心感が光り輝いてしまって、そこしか見えなくなってしまう。今度こそ、という思いもあったりします。

やがてコントロールの関係へ

そこから抜け出すのは結構大変です。

どちらも頭で考えてしていることではないからです。

ただ、そうなってしまう。こんなやりとりを望んではいないのに・・どうして?

相手は自分の思いどおりにあなたをしようとして、どんどん要求をエスカレートさせるかもしれません。あなたは、逃れられない、という諦めに似た思いで、相手が忘れてくれるのを待つしかない。自分には何もできないのだと感じて人生のコントロールを相手に渡してしまったようになるかもしれません。

自分自身をシャットダウンして、成り行きに任せマス的な。

自分が悪い、私が相手のいうとおりにできたら状況は改善すると思ってしまっている場合もあります。コントロールの中に長時間いると起きてくることなのです。あなたが悪いわけではありません。自分から相手に近づいていったのだから、私の責任です、とか、逃れられないのも、私が悪いと考えてしまうことも多いのではないでしょうか。

コントロールの関係は、相手がコントロールする側であなたはされる側という形で固定された状態です。役割が随時入れ替わることがないのが特徴です。される側は、相手に合わせることが最優先となり、自分の意思や感情がわからなくなるのです。

さらにできていないことを追求されれば、できない自分が悪い、と自尊心が下がっていきます。そうなると相手はよりコントロールしやすくなるという悪循環となります。

身体の感覚に寄り添ってみるのはどうでしょうか

今までの暮らしの中で、自分のことを考えることが少なかったかもしれません。あなたは今、どんな身体の感覚がありますか?

その感覚を少し抱きとめてみるのもいいかもしれません。あるいは感覚と一緒にいることもいいと思います。

そこから何かがでてくるかもしれないし、何もないかもしれません。でも自分の感じていることは大事なことだと味わっていいのです。どんな思いも大切なあなたの感情です。あるのだけど、なかなか言葉にならないかもしれません。少しずつやっていきましょう。

感覚にアクセスできないという場合もあるかもしれません。身体の感覚を感じるというのが苦手という方もいらっしゃいます。むしろ、聴覚が得意という場合や、イメージや視覚のほうが湧きやすいという場合もあります。 得意なところで取り組んでいくことが大事になってきます。

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