親子関係やパートナーとの関係でトラウマを抱える女性のこころのケア

片付けたいのにうまくいかない理由~モノとの関係、良好ですか?

 
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片づけたい、といつも思っているのに、

山を動かしただけで終わってしまう。

 

なんてことありませんか?

 

ひも解くヒントと対処法をお伝えしますね。

 

同じものを集めて分類、でも分類するのが難しい?

分類しようとすると、AにもBにもCにも関連していて決められない。

同じものを集めようとしても、小さな集団がどんどんできていって、

大き目の集団にするのが難しい。

思い出しやすいかどうかで、分けようとすると、

でも、今日の私と必要になった時の私が同じとは限らない・・

 

とここまで来たら、変えない方が労力を使わないから、

元あったところに戻すなどということが起きます。

 

これらは、モノを多角的に見てしまうということによると思います。

多用途のものはたくさんありますが、使用頻度が高いのはどの用途かで

見ていくのはどうでしょうか?

 

モノを捨てられないのは、思い出も入っているから?

私の場合は、資料を捨てるのがなかなかに難しいのです。

10年以上前に行った研修でもらった資料、何に使うというのでは

ないのだけど、捨てようとすると、「でも・・」という気持ちが

湧いてきます。

 

ホーダー研究のランディ・フロスト先生は、モノを捨てられないのは、

モノが記憶を呼び起こす装置となっているため、

捨てると記憶もなくなるように感じるからだと言います。

 

思い出は自分の中にあり、思い出す必要があれば思い出せます。

研修で学んだことは、もう使っているし、使えていない学びがあっても

今後も使うことはないのです。

 

無駄にするのが嫌だから

前に持っていたのに、ない。捨てなければよかった、と思いたくないから

捨てられない、ということもあります。

 

でも、探せなければ、同じものをまた購入することになりますよね。

あるいは、何日もかかって探す時間や労力は大変なものです。

人が管理できるモノの量はそれほど多くないです。

 

機械やシステムに比べると圧倒的に少ないと言えます。

ある特定の分野に特化して記憶が良い人はいますが、

その人も生活のすべてにおいて記憶が良いわけではないです。

 

モノがあると思うだけで安心

使うかどうかではなく、何かあってもそれがあるから大丈夫。

と自分自身をモノに拡大しているかもしれません。

 

つまり、困難はあるけどできる範囲でやる自分、それでOKと思えなくて、

自尊心の一部をモノに見出しているというような心情があるかもしれません。

 

自分の記憶を信頼していないからすべてを取っておきたい

全部覚えることはできないし、要約や概要を言えないけど、

でも覚えておきたい、と思うから取っておかなければと思う。

 

まとめられるほどわかっていない、と言う事なのですが、

大事だとは思う、この内容をわかりたいと言う時に

資料を置いてしまうことが私にはよくありました。

 

新聞を切り抜くけど、後から読み返さないのも、

同じようなことかもしれません。

必要と思ったけど、実際には使わないというような。

 

後から読み返すことはほとんどないにもかかわらず、

この資料に、二度と会うことができないのではないか?

このチャンスを逃したくないという思いかもしれません。

 

置いておくスペースがあるならいいじゃない?

確かにそうかもしれません。

だけど、使う機会もないものを、いつまでも貯めておくのってどうでしょう?

古い書類や資料があるために壁の高いところまで収納家具が設置されて、

とても危険な状態になっていたり、クローゼットに衣類がかけられなくて

リビングに散乱していたりすると、使いづらいし、落ち着くことができません。

部屋にいるだけで、なんだか力を吸い取られるような感じがするかもしれません。

 

家族がいるのに使えるスペースが極端に少ない状態でどんどんモノが増えていくのは

疲れると思います。

 

片づけなくちゃ、といつもどこかで思っていたり、できないのよねって

思っているのも疲れることです。

ほっとするために、スイーツを食べすぎたり、ゲームに没頭したりと

2次的な現象も起きているかもしれません。

 

モノへのこだわり? 

例えば、子どもがおもちゃを並べることにこだわるという場合があります。

こだわりにしないが大切、と言われる医師もいます。

おもちゃがいつも同じように並んでいることで安心するから。

少しでも触ると、暴れたりかんしゃくを起こすからそのままにしている

という場合もあると思います。

 

でもこの状態が続くと、お友達と遊ぶことが難しくなり、家族も不自由な

生活を強いられることとなります。

 

モノを並べること以外にも安心できることを探していくことが大切です。

そうでないと、元々安心のために始めたことが、生活を圧迫して安心でなくなるという

本末転倒になってしまします。

 

片付けようとしても注意が移っていく

さあ、今日こそやろう、と一番上の書類を手に取ったら、

それは推しのダイレクトメールだった。

すると、新作が気になり、ウエブで検索したら、

この前知り合いが言っていた動画のことを思い出して見はじめ、

気づくと夕方になっていた。何をしていたかわからなくなり、

ダイニングテーブルの山はそのままになる、なんて日がしょっちゅうある。

 

集中が続かず、どんどん注意が変わっていく、

ちょっとした刺激にすぐに反応してしまう、

自分の中から次々に興味が湧いてきてしまう。

 

いつも集中が続かなくて生活に支障をきたしているのなら、

通院を検討することも大事です。

脳の器質的に注意がそれやすい状態かもしれません。

もしそうであるならば、服薬することや生活の工夫をすることで

ずいぶん楽になることがあります。

 

例えば、何かを始める前にタイマーをセットしておき、

タイマーにやろうとしたことを書いた紙を貼っておくなどをするのはどうでしょうか。

 

モノは安心 急に感情を変えないし、いつも同じ状態だから

脳の器質的な状態がモノに対する思い入れを極端にしている場合もありますが、

愛着を充分に持てない状況から、モノに傾いていったということもあります。

 

トラウマがきっかけになっていることもあります。

人から傷つけられて、怖くなったから、

攻撃してこないモノと一緒にいることで安心を得る

ということになっているかもしれません。

 

もしそうなら、トラウマからの影響を減らしていきませんか。

これ以上の負荷は無理だとお感じになるかもしれませんが、

トラウマを専門に扱っているセラピストにかかるのも方法だと思います。

 

モノを整理しないのは、回避でもある

整理しないでいると、チャンスを逃す心配もないし、捨てるのではなかったと

いう後悔も、必要不要を判断することもしなくて済みます。

 

モノがたくさんあって使いにくいとか、多すぎて生活空間を圧迫されていること

よりも不快感情に向き合いたくないことが働いているかもしれません。

 

不快な感情の対処を練習する機会を失う

できれば、不快な感情はなしで、いつも快適に過ごしたいと思います。

だけど、そうも言ってられないのが、日常なのです。

後悔や怒り、自責感や罪悪感、恐れや不安などが起こります。

その感情とのつきあい方次第で快適な自分になっていきますよ。

 

それらを消し去ろうとしないというのが大事なポイントです。

感情は自然なことです。まずそれを心に留めてください。

 

モノを捨てない、貯める集めるというのは依存行動とも言えます。

依存行動は感情を感じないためだったりもします。

すぐに向き合うのは難しいかもしれません。

自分の安全感を育てていくことが大事になってきます。

 

まとめ

〇自分の記憶を信頼する

〇片付けには、分類する、整理するなどの判断が必要

〇判断するには、不安や恐れなどの不快感情がでてくる

〇不快感情とのつきあい方の練習機会である

 

モノとの関係、意外と深いです。

自分自身のモノとのつきあい方を振りかえってみるのはどうでしょうか。

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