親子関係やパートナーとの関係でトラウマを抱える女性のこころのケア

子育てのイライラをPCIT(親子相互交流療法)で解消できるのか?

 
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徳島市で女性のための心のケアをしています。身体やこころが縮こまっていたりしんどくなっている方がのびやかに生きられるようサポートしていきます。もっと詳しいプロフィールはこちら
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「片付けて」何度言ってもやらない子どもにイライラ

 

下の子が遊んでいると上の子がちょっかいだして

けんかになる

「いい加減にして!」 と叫んでしまうこともある

 

なんてことはありませんか?

 

子育てでイライラしない人はいないというけれど

イライラしないで子どもと向き合えたらいいのに・・

そうですよね

 

イライラしないためのPCITという方法をお伝えします。

 

子育てにイライラからの脅し文句の理由

言ってもしないばかりか、反抗的な態度を取ったり、

「今やろうと思ったのにー」とか

「ママだって、してないし」などと言い返してくる

 

イライラが募りますよね

 

口ばっかり達者になって、することしない。

 

いつのまにか、子どもが主導権を握っているような気に

なるから、主導権が誰にあるかをわからせようとして、

伝家の宝刀、「そんなにいうなら知らない」

「もう、何もしないよ」「自分で塾もスポーツも行ってよね」

などの、脅し文句がでてくる。

 

子どもは親がいつまでもしてくれると

思っているからの、口答えや、反抗的態度ですよね。

 

わかっているけど、つい乗ってしまう

小さい時は、親が言えば何でも従ってきた子どもが、

変わってしまったように思える

 

あなたの子育てにより、子どもは自我が芽生え、成長し、

自己主張できるようになってきたのです。

 

だけど、このままだと将来が心配。

こんな調子だと学校や社会で困るのは子どもだから、

と思っているということですよね。

 

親子相互交流療法(PCIT)は効果があるの? 

PCITは行動療法と遊戯療法を柱とする心理療法です。

 

行動療法とは、クライアントが抱えている行動上の問題に焦点をあてます。

その問題は、それが起きる場面で、何かのきっかけや原因により

不適切な反応を結び付けて習慣化しているものです。

または適切な反応を学んでいないことによって起きているとするものです。

 

つまり感情や認知を扱うよりも、問題と場面やきっかけを見つけて、

不適切な反応の結びつきを修正するか、適切な反応を学んでいきます。

 

PCITは遊びの中でそれらを行っていくので、楽しくできるし、

小さな子どもにも適応できるのです。

 

様々なリサーチで子どもの行動の問題が減少することや、

親ごさんが問題だと思うことが減ることが明らかとなっています。

また、修了後も効果が継続することがわかっています。

 

PCITは誰に向けてするの? どんな場合に効果があるの?

現在のところ、効果が実証されているのは2歳から7歳の子どもです

 

対象は、かんしゃくを起こすと長時間かかる子どもや、

言うことをきかない

叩いたりけったりする

落ち着きがない

暴言を言う、うそをつく

自信がない などの2歳から7歳の子どもさんと

その親ごさん(養育者)を対象にしています。

 

また、親ごさんが子育てで悩んでいる場合や、

子どもの頃に逆境的家庭環境で育ち、生きづらさを抱えていたり

DVの被害にあったことがあったり、

過去に子どもに不適切な対応をしたことがある

などの場合も対象となります。

 

PCITはどんなカウンセリングなのか?

前半はCDI(子ども指向相互交流)という子どものリードについていく部分と

後半のPDI(親指向相互交流)というしつけの部分の2部構成になっています。

 

使ってほしいスキルやできれば減らしてほしいスキルを事前にお伝えします。

その後、親子で来ていただいて実践していきます。

セラピストがライブで親ごさんにコーチングをします。

親ごさんはイヤホンから聞こえるセラピストの声を聞きながら

子どもとの時間を過ごしていきます。

 

また、セラピストもPCITスキルを使って行いますので、

できているところをどんどん伝え、褒めていきます。

 

このライブコーチングがPCITの特徴の一つです。

次々に展開していく子どもの動きに親ごさんがついていき、

その後ろをセラピストがついていくというプログラムです。

 

まずは親子関係に介入し、良循環にするCDI

親子の相互関係を良くするために行うのが、

1日5分の「特別な時間」という遊びです。

 

『特別な時間』の時には、命令や質問、批判などのDon’t Skillは使わず、

子どもの言葉を繰り返す

子どもの行動などを説明する

具体的にほめる、まねる、楽しく

5つのDo Skillを使うようにします。

 

この時間は子どものリードについていきます。

子どもは、自分の言葉を否定せずに繰り返して言ってくれて

行動を説明してくれ、具体的に褒められると、

親が自分に関心を持って褒めてくれるので、子どもはとても喜びます。

5分間といえど、自分と親との1対1の時間がとても楽しく、

子どもから誘ってくるようになったりします。

 

命令や批判、質問のない時間はのびのびとして、

かつ親がついてきてくれるのって

子どもにとってはとても嬉しいことです。

最近は、そんな時間が減っていたかもしれませんね。

 

口を開けば、「ちゃんとして」「どうして〇〇しないの?」

「〇〇って言ったでしょ」「走らないで」「早くして」などの

命令、質問、批判のオンパレードになっていたかもしれません。

 

しつけの部分のPDI(親指向相互交流)

子どもとの関係が良い循環になったところで、

親のいうことをきかせるというところに入っていきます。

 

まず子どもが従いやすい命令を出すことが大事になります。

「ちゃんとしなさい」では何をすればよいのか、わかりにくいですよね。

場面や時間によっても「ちゃんとする」中身が違ってきたりします。

それよりは、「静かに座っていなさい」「おもちゃを箱にいれなさい」

などのしてほしい行動をいいます。

 

親が言ったことを子どもがきいたら、すぐに具体的に褒めます。

「お母さんが言ったことをすぐにしてくれてありがとう」

などと言います。

 

これも普段言っていないことが多いのでは? 

子どもが親のいう事をきくのはあたりまえと

思って流していることが多くないですか?

 

『特別な時間』の中でこれらを行っていきます。

一日中、これをしないといけないのではないですよ。

そんなことをしたら、疲れはててしまいます。

疲れない子育てのためにしているので、時間限定ですよ。

 

子どもがどうしてもいう事をきかない場合は、

タイムアウトという方法を使います。

これも、コーチのいるところで、コーチの励ましの元で

行います。

 

怒鳴ったりしないけれど、一貫した親の態度に

子どもは従うしかなくなります。

 

この一貫した態度って、難しいですよね?

体調が悪かったり、急いでいたりすると、

「今日はいいや」と許してしまったり、

今回だけよって言ってしまうこと、ありませんか?

 

でも、特別な時間ではそれをしないのです。

子どもにとって、楽しい嬉しい「特別な時間」を

取り上げられるということが一つの罰となります。

 

それと親の一貫した態度により子どもは

親のいうことを聞くようになり、

親が主導権を持つこととなります。

 

選択的注目のすごい力、何に注目して、どれをスルーするか

命の危険があることや、どうしても見過ごせないことは

もちろん止めます。

 

嫌だけど、そこまでではないことを考えてみます。

例えば、おもちゃをだしたら片付けてほしい。

何度も言っているけど、できない。

困ったことだけど、命にかかわることではないですよね。

 

子どもは、言ってもしないか、怒ったらしぶしぶするけど、

怒りながらおもちゃを箱に入れたりする。

それを咎めてさらにイライラしたりします。

 

怒りながらであっても、おもちゃを箱に入れるという行為は

できているので、「おもちゃを箱に入れてくれてありがとう」

と言うようにします。

これらは、選択的注目というやり方です。

 

怒っているところはスルーして、

親が言った行動をしているところに注目して、褒めます。

 

そして、たまたまでもなんでも、おもちゃを箱にいれた時があれば

盛大に褒めます。

 

お小言や怒り発言であっても、注目されていることに

なるので、その行動は減りません。

けれど、注目されない行動は減っていきます。

 

どんなに憎らしいことを言うのが好きな子どもでも、

その言葉に親が反応することを期待しています。

なんの反応も貰えなければ、言うのをやめていきます。

幼稚園や保育園などで「バカ」「クソ」など言ってほしくない

言葉を覚えてきたときにも同じやりかたで対処できます。

 

カウンセリングオフィスフラミンゴでも実施しています。

また、オンラインでも実施できる場合がありますので、

ご興味ある方は、お問い合わせください。

よくわからない点や疑問、質問などもご連絡ください。

 

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