親子関係やパートナーとの関係でトラウマを抱える女性のこころのケア

モラハラと言われる時のやりとりのズレ どうすれば改善するのか?

 
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徳島市で女性のための心のケアをしています。身体やこころが縮こまっていたりしんどくなっている方がのびやかに生きられるようサポートしていきます。もっと詳しいプロフィールはこちら
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どうして帰りが遅いの? 帰ってきても話もできないし

休日は朝からゲーム

もうやだよ

ごめん オレ、ゲーム止める

それ、何度も聞いた でも止めないじゃん

・・・・・・・・

ほら、黙る 言わないとわからないよ

この前、私が胃腸炎で救急外来に行った時もずっと黙ってた

なんで優しい言葉の一つも言えないの?

いや、怒ってたし・・

 

わかってほしい、わかりあいたい、とお互いに思っているのに、

こんなやりとりになってしまうこと、ありませんか?

 

その理由と、対処法をお伝えします。

 

彼女の言いたかったのは・・? 彼の言いたいことは?

彼女は、二人の時間が欲しい、もっと親密な関係になりたい。

一緒にいて、安心できたり、甘えたりする関係になりたい、と

言いたかったのかもしれません。

 

彼は、彼女がいつも怒っているから、どう言葉を返したらいいか

わからなくて、黙ってしまう。

自分は彼女が喜んでいたら嬉しいと思っていたけど、

そう伝えたら、「自分がないの?」と言われた。

どういったらいいのかわからない。

仕事しすぎと言われても、仕事だから仕方ない。

もっと早く帰れるように考えようとは思うけど・・

と言えたら、少しは距離が近づいたかもしれません。

 

彼は、気がつけば、「一緒にはいられない」と言われる

君だってお金も使うし、好きにしていたのに・・

モラハラって言われても・・

 

自分の感情に気づくのを回避するためにしゃべることがある

思っていたような生活ではなくて、がっかりしたと

感じるのを避けるために、「どうして帰りが遅いのか?」と

いうことがあります。

 

自分の中の価値観や社会で正しいと言われることを

持ち出して、「どうして〇〇できないの?」「〇〇しないの?」というと、

自分が傷つきません。

 

責任があいまいになるからです。

 

がっかりしたという感情をいうと、

何か負けたような気がすると言う人や

自分の内側を見せるようで怖いと思う場合もあります。

 

感情を押し込めて、行動することを強要される経験が

多いとなりやすいです。

感情を自覚して、自分の要求を表現している場面を

見る機会も少なかったというのもあるでしょう。

 

感情を入れないで観察してみることはできますか?

人を見て、何も思わないことはあると思いますが、

親しい人や、気になる人、あの人どうにかしてほしいと

思っている人を見る時に、感情をまじえないで見ることって難しい。

 

あの人はどうしていつも〇〇なんだろう。

とか、なぜ〇〇してくれないのだろう?

などと思うことも多いのではないでしょうか?

 

そんな時、ただ行動だけを見てみます。

例えば、

あの人はいつも遅刻する

彼の帰りはいつも遅いと思う行動を、ただ観察してみます。

 

それには、数字を入れるのがいいです。

あの人は、5回のうち3回は5分遅れ、1回はぎりぎり、

もう1回は電車の遅れで10分遅れた。

彼は、今週、帰宅が21時だったが、1日は出張だったため19時だった。

などと気づくかもしれません。

 

相手に何を求めているのか? 何をわかってもらいたいのか

自分の要求がはっきりしないと、

伝え方が間接的になったり、責めるような言い方になり、

相手が、批判や攻撃と受け取って防御的に反応してくる

なんてことになりかねません。

 

自分ではいいにくいから、察してほしい。

そうだったら便利ですよね。

でも、それってお殿様が「よきにはからえ」というのと同じで、

強力なコントロールや力による支配を求めていることになります。

 

そういう関係になりたいのなら別ですが・・

 

お互いに思いやりを持った近しい関係になりたいのなら、

言葉にして伝えることを目指しましょう。

 

どうやって?

 

まずは、自分の感情に気づく。

その出来事から自分は何を感じているのか?

悲しい、つらい、がっかり、腹が立つ、淋しい、くやしい、羨ましい、苦しい、怖い、うんざり、おじけづく、困る、混乱、興奮、退屈、心配、残念、イライラする、不安、不満

嬉しい、誇らしい、やったーという気持ち、楽しい、ありがとう、優しい、満足、穏やか、

ほっとする、安心、喜び、いきいき、わくわくする、解放感、明るい、あたたかい

他にもたくさんあるでしょう。

 

今の気持ちはどれですか?

あんがい、イライラする、穏やか、元気いっぱいの3つだけ

だったり、イライラするかそうでないかの2種類だったりします。

 

または、傷つけられた、イライラさせられた

などの 『~られた』になっているかもしれません。

感情は、自分が主体となって持っています。

イラっとする出来事があっても、他の人があなたの感情を操作

しているのではなく、主体的に感じているのです。

 

そう思うのが苦しい場合は、そこを見ていくことが

大事になります。

 

自分の感情を表す言葉を増やすことも大切です。

〇〇と思う、や、〇〇と感じるというより、

感情の言葉そのものがぴったりしているかを

感じてみることが大事かもしれません。

 

だけど、感情を感じることが危険な環境に

長くいたなら、そう簡単に感情にたどり着くことは

できないです。

 

安全だと思える場所で、少しずつ試していってくださいね。

 

言いたいことを言えたらいいのに・・

わかってもらいたいことを、突き止めていくことも含めて、

わかってもらいたい、なのかもしれません。

 

そのようになるのには、理由があったのでしょう。

例えば、自分の思いは表明せずに、するべきことをするのが

良いことだという環境にいた。泣いても聞いてもらえず、ただ

勉強するように言われたとか、親の役に立つ行動をするよう

言われた。

 

あるいは、学校で先生が隣の子に質問されて教えてあげていると

「廊下で立ってなさい」と言った。私の言い分は聞いてくれなかった

なんてことが積み重なり、気持ちより行動という思考が固まっていったのかもしれません。

 

聞いてもらえない気持ちは、はっきりしなくなり、

やがてどこかに行ってしまいますが、

無くなるわけではない。

 

それがわかってもらいたい、という思い

になったりします。

そう、だからそれって、これまでの集積だったりするのです。

 

今回の一つのことではないから、

「そうじゃない、そんなんじゃない!」 という感じに

なったりします。

 

言われる方は、「え? ええ?」 ってなりますよね。

「これまでの集積って、知らんし」って。

 

言ってる方もわかってなかったりします。

 

怒っているのは、目の前のことだけではなくて、

これまでのことを含んでいることも。

 

大事にしたい人だからこそ、わかってもらいたかったりします。

 

何が妨げているのか? と考えてみる

「尊重したいのにできない」なら、

どういうものが進入禁止にしているのか?

と考えてみるのはどうでしょうか?

 

例えば、次のような思いがあるのかも?

 

裏切られるのではないかという思い

浮気をされる自分はカッコ悪い

傷つけられて何も出来なかった思いに結びつく

こうして欲しいと伝えると嫌われる

自分の要望は大したことない

取るに足らない自分だから

 

してほしいという思いは取り上げられることがない

要求して、断られると自分を否定されたと感じる

そうなると、さらに自分がちっぽけな存在だと思ってしまうだろう

怖い

言えない

 

だから、代用して言おう

 

でも、その代用は、本人にしかわからない代用なので、

他の人は、なんのことを言っているのかわからないか、

言葉通りに受け取ったりします。

 

伝えた方は、伝えたのに、わかってくれない

と思いますが、伝わっていないことも多いです。

 

言いたいことをどのように表現するか?

要求を見つけたら、要求にまつわる感情を確認します。

それを合わせていうようにします。

 

例えば「私はあなたともっと親密な関係になりたいのに、

話をする時間もないのが淋しい。休みに日にあなたが

朝からゲームをしているのを見ると、

私よりゲームの方がいいのかと思って、悲しい」

というのはどうでしょうか?

 

彼なら「帰ってきて、怒られると、何をいうのがいいのか

わからなくて、戸惑ってしまう。何度も怒られると、

自分がとるに足らない人間のように感じる。

仕事の達成目標は達成したい。そうでないと、やる気が続かない。

でも、早く帰れるように考えるよ。」

ということもできるかもしれません。

 

少しはわかりやすくなったでしょうか?

 

それを聞いて、どうするかはそれぞれですが、

気持ちのやり取りが少しずつできるようになっていったら

と思います。

 

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