親子関係やパートナーとの関係でトラウマを抱える女性のこころのケア

『これは運命、仕方ない』と思うことが多い人は、外的統制感が強いかも・・?

 
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徳島市で女性のための心のケアをしています。身体やこころが縮こまっていたりしんどくなっている方がのびやかに生きられるようサポートしていきます。もっと詳しいプロフィールはこちら
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何かうまくいかないことがあると、

ああ、やっぱりこうなるんだ

うまくいかないことが決められているんだ・・

なんて思うことありませんか?

 

そんな思いはどこから来るのか、

ひも解くヒントと対応法をお伝えします。

 

外的統制感と内的統制感

自分に何かが起きた時、受け入れるしかないと思いがちで、

どうしたらいいの? 誰か教えてと聞いて、言われたようにして

うまくいかないと、教えた人が悪いと思ったりします。

 

外的統制感とは、人生は運命や運によって決められていると考えること、

自分以外の何かによって決められていて、自分は無力でコントロールすることはできないと考えることです。

いつも突然何かは起きてしまう、自分はそれに翻弄されるしかない。

自分自身は、そのことに何らの影響を及ぼすことはできないと思ってしまいます。

表面上に出ているのではなくて、深い部分にあることが多いので、

自分でも気づきにくかったりします。

 

例えば、Facebookやインスタグラムをやり始める。

うまく行っている時はいいのだけど、突然動かなくなったり、

アップしたはずの写真がどこかに行ってしまったりもします。

 

詳しい人なら、次々に思いついて試行錯誤できるけど、

よくわからないからと、思考停止に陥ってしまうことって

あります。

 

だけど、そんな時でも、検索エンジンで、「写真、消えた 解決法」などと

探すことはできます。それをしようと思わなかったり、

検索したのに、とりかかろうとしないのは、どうしてでしょう?

 

自分がこの出来事をどう考え、意味づけ、対処するのか

という方向で考えるのではなく、

専門家じゃないとできない、誰かに助けてもらわないと、とか、

外的統制感が強すぎると、私などがすることではなかったんだ、

やっぱり私はうまくいかない、

なんてことまで考えてしまったりします。

 

内的統制感のある人は、

何か解決策があるかもしれない、自分にもできることがあるはず、

とできることを探して取り組みます。うまくいかなくてもさらに調べたり、

知っていそうな人を探して聞いてみたりします。

 

つまり、外的統制感の強い人は、運命だからとあきらめることで、

自分を慰め、状況に従う形となります。

内的統制感の多い人は、自分の努力や能力など自分自身の内側にあるもので

結果を変えていくことができると考えます。

 

 

違いはどこから?

次のような場合に外的統制感が強くなりやすいです。

 

〇子どもの頃に親を亡くした

〇虐待があった

〇トラウマを抱えている

〇情緒的ケアがない状態で続いている(いた)

〇居場所がないと感じている

〇成長の過程で充分なケアがなかった

 

子どもの頃に親を亡くすことは、とても大きな喪失です。

ですが、あまりケアもなく、誰も話題にしなくなって、なんとなく過ぎて行ったりします。

親が存在しなくなることは、生活も大きく変わり、家族内の関係や親族関係も変化することも多いです。

 

また、子どもは知らなくてよい、と周囲から思われて、亡くなった状況を知らせてもらえなかったり、天国に行ったと言われて何がどうなっているのかわからないままということもあります。葬儀に関わらせてもらえなかったりする場合もあります。

虐待やトラウマにあった場合や、情緒的なケアがない環境にある時も、無力感を抱きやすく、状況をコントロールすることができないという思いになりやすいです。

それらにより孤独を感じたり、誤解により苦しんだりする場合もあります。

対応法1 本当? と疑ってみる

例えば、

〇〇には納豆がいい!

××にはコーヒーを飲んで回復

などの健康情報がネット上で賑わっています。

 

でもちょっと待って。納豆は体に良いのでしょうけど、

納豆さえ食べていたらどんな状態でも健康というのではないだろう。

バランスも大事でしょうし、コーヒーならカフェインとの関係もありますし、

アレルギーなど自分の身体との関係も重要になってきます。

 

それと同じように、「どこに行っても職場に意地悪な人がいる」と思う時って、

仕事でうまくいかなったり、嫌なことがあった時ではないですか?

自分がイライラしたり、うまく行かなったり、惨めな気分になったりした時に

意地悪な人のせいで辛い目にあう、と思いがちだったりしませんか?

 

その職場にも意地悪ではない人や、話しやすい人、面白い人、不思議な人も

いたかもしれませんね。

 

対応法2 改善ポイントを探さない

うまく行かなかった時、「うまくいかなったなあ」とただ思ってみるのはどうでしょうか?

そんなことできないわ、何かが間違っているから、悪いからうまく行かなったのだもの。

と瞬間的に思ってしまいますか?

 

因果関係があるのは当然、原因があって、結果があるのだから、と考えていますか?

 

ダメなところ探しってしんどくないですか?

探して見つかっても、さらに気分が悪くなったりしませんか?

その上、変えていくなんてハードルが高すぎます。

 

充分頑張っているのですから、それ以上のダメ出しはいらないのでは?

自分へのダメ出しって、とてもきつい言葉になっていたりしますよね。

あなたの親しい友人が同じ状況になった時、なんて言葉をかけますか?

さっき自分に言ったような厳しい言葉は言わないのではないでしょうか。

日頃の頑張りを知っているなら、「あなたの頑張りは知ってるよ」など

労うような言葉をかけるのではないでしょうか。

その言葉を自分にもかけてみてください。

 

対応法3 その状況で、できることあった? 

できることがなければ、それは組織の問題なのか、しくみに課題があるのか。

やり方を変えることができる状況でないのなら、そこでうまくいかないのは自然ですよね。

 

あなたが自分を責めるのはやめましょう。

うまくできない自分が悪いなどという思いは横に置きましょう。

 

今の自分を観察、バランスが大事 

外的統制感が強いと絶対的な他者を求めてしまったり、コントロールする人に使われてしまう可能性が上がります。モラルハラスメントなどの状況から抜け出すのが難しくなったりすることもあります。

 

内的統制感が強いと、努力さえすれば乗り越えられるなどの精神論になってしまう懸念もあります。バランスが大事。今の自分はどんな状態? と自分を観察してみる。どちらかに傾いていたら、少し修正したり、ほどよい具合ならそのままで、などメンテナンスしていくことが大切です。

 

 

まとめ

〇外的統制感が強いなと思ったら、喪失やトラウマの影響があるかもしれません。

それが悪いのではありません。自分へのケアをより一層してみてください。

〇外的統制感と内的統制感、どちらも大事。

今の自分はどんな感じ? とみてみるのはどうでしょうか?

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