つい他人を優先させてしまう原因と2つの対処法
自分を主張すると、
相手を傷つけるのではないかと
思って言えない。
頼まれると、つい引き受けてしまう。
声をかけてくれると、せっかくだからと
無理をしてでも参加する・・
つい他人を優先させてしまう理由と
自分軸で生きる提案をお伝えします。
どうして他人を優先させるのか?
子ども頃、親や先生など大人の人から、
わがままばかりを言わないの!
人の話も聞いて、と言われてきた。
大人になれば、先輩や上司から
まずは相手の話を聞くことから、
その上で自分の主張をするのがいい。
と聞かされたことはありませんか?
自己主張=わがまま
という図式が浮かんでいませんか?
人の話を聞くのはとても大事なことです。
だけど、それをどこまで、自分の中に入れるのか、
相手の意見に従うかどうか、はまた別のことだと思います。
他人を優先させる良い点と困った点
頼まれると仕事を引き受ける。
引き受けるとちょっとしんどいなと
一瞬思うけど、私を頼ってくれているのだし・・
と打ち消してしまう。
せっかく誘ってくれたのだから、
言ってくれているから、
相手の思いに応えないといけない、
と思ってしまう。
周りから、ちょっと、それやりすぎなんじゃないの?
そこまで、あなたがしなくていいよ、と言われたりする。
え? そうなの? やりすぎ?
でも・・今さら、断れないし。
相手の思いに応えようとすることや、
頼られることは
悪いことではありません。
人として良い点だと思います。
あなたならしてくれる、
と信頼してお願いしてくれているのだと思います。
でも、これが、あなたなら断らないだろう。
面倒なことも引き受けてくれるだろう。
となると、どうでしょう?
便利に使われているだけ、となってしまいます。
このあたりの線引きが難しいかもしれません。
でも、相手の思いをいちいち確認することは難しいですよね。
なので、自分軸で決めるということになってくると思います。
例えば、次のように質問してみるのはどうでしょうか?
頼まれた仕事はあなたの仕事にとって必要なことですか?
相手との人間関係を維持するために引き受けたものでしょうか?
人間関係が苦手?
断ると、人間関係がこじれそう。
相手が気を悪くすると、仕事がやりにくくなる・・
友達関係も、相手の機嫌が悪くなるのは避けたい。
そうなると、あなたが譲歩することが多くなる。
普段は、譲っていることに気がつかないようにしている
かもしれません。
例えば、子どもが残した食べ物を、もったいないから、と
食べていると、子どもは、残してもいいや、ママが食べるから、と
思うようになるかもしれません。
子どもの頃に、チョコレートピーナッツ(チョコピー)が好きだったから、
と実家に帰ると、いつも「あんたの好きなの買ってあるよ」と言われる。
母さん、チョコピーもういいよ、と
いうと傷つけそうでいいにくい。
私、今、譲ってるわ、と思うとしんどいから
思わないようにしている。
相手も自分も気分よくいられるのだからOK!
と脳が自動的に処理していることになっているかもしれません。
譲ることが増えていくと、
その状況から逃げたくなったりします。
あるいは、だんだんそう思わせる相手を
腹立たしく思うようになったり。
やりすぎる or 手放す
の2択になっていませんか?
ほどほどで人間関係をするのが難しい・・
私はそこまでじゃない。
休みはとっているし、
自分のための時間も取っている。
でも、お休みの時でも仕事のことがよぎったり、
休みはほとんど研修だったりしていませんか?
自分に何かをする時、贅沢だと感じてませんか?
何もしない休日をとることを後ろめたく思ったりしませんか?
“自分には価値がない”とうっすら思っている
価値がないという思いが、背景にあると、
ものすごく頑張ります。
自分の価値を証明するには、頑張るしかない。
価値がないということを一瞬でも感じたくない。
価値があることをわかってもらわないと・・
努力もたくさんして、
いろいろなことができる人
であることも多いです。
これができた、あれができたとは思えても
褒めてもらっても、いやいや私なんか、
と本気で思っていることもあります。
何もしない自分にOKを出しにくい。
あるいは、どうせ〇〇なんか、
何やってもたいしたことない
とあきらめてしまう。
何にもチャレンジしない。
挑戦しても、うまくいかず、
やっぱり、となるか、
傷つきを増やし、周りの人が悪すぎた。
いつも自分は、ひどい人とあたってしまう。
どちらも、その背景には“私には価値がない”と
いう思いがあります。
親との関係、条件付きだった
あなたが、〇〇しているなら大事にします。
あなたが、〇〇しなければ、大好きです。
と何らかの条件がついていた親子の愛着関係だったかも
しれません。
親の気に入る子どもでなければ、大事にされない、
と思ってきた。
親のひいた線路の上から外れるとどんなことが
待っているのか・・、想像することもできなかった。
親がしてほしいことをしてきた。
先生が言ってほしいことを言っていた。
そのやり方でうまくいっていたから、
問題は起きなかった。
なのに、他人を優先している、と言われる。
私は、どうしたいの?
と聞かれても、特にない。
誰かにアドバイスをもらいたいと思う。
他者を優先する人と、
虐待などにより、自分は支配される側には回りたくない、
支配する側でいたいと思っている人が、
恋愛関係になると、
容易にDVやモラルハラスメントになります。
虐待もDVも支配とコントロールのある関係だから。
虐待の被害を受けた人が全員そうなるわけではありません。
成長過程で、暴力を使わない大人と出会い、
暴力以外の対人関係スキルを習得していったら、
そうはなりません。
他人を優先するばかりだと、支配される側になるか、
相手を何もできないようにするというコントロールを
働かせてしまう危険性があります。
自分軸を作っていくために
身体には皮膚があって、周りとの境界線となっています。
皮膚の2cmぐらい外に境界線を拡げることはできますか?
あるいは、厚さ2cmの着ぐるみをきているというイメージは可能ですか?
着ぐるみの厚さを5cmに増やすことは?
着ぐるみをところどころ、でっぱりをつけたり、
膨らませることはできますか?
近づいてほしくない人といる時には、着ぐるみを膨らませて、
あなたとの距離をとることもできます。
安心な場にいる時は、着ぐるみを脱いで、
ハンガーにひっかけておくのはどうでしょう?
もう一つは、自分の内面に目を向けてみる。
自分の外に向かって立てているアンテナを
内側に向けてみるのはどうでしょう?
どうやって?
足の裏を床につけてみてください。
頭のてっぺんから、首、肩と胸とセンサーを
下ろしていってください。
固くなっているところはありますか?
痛いところや、ピクッてなるところ、熱いところや冷たい部位は
ありますか?
ゆっくり時間をかけてやってみてください。
何も感じなくても大丈夫です。
今は何もない、のだと思います。
冷たい所や凝っているところ、熱いところなどがあれば、
その部分に、意識を向けてみてください。
ただ、意識を向けるだけでいいです。
治そうとしないでください。
しばらくしたら、また別のところにいってもいいし、
終わってもいいです。
窓の外を見て、視界がすっきりするなら、
その方法はあなたにあっているので、
続けてみてください。
気持ち悪くなるなら、この方法はあっていないので、
やめてください。
何も起こらないなら、別の方法を探しましょう。
内側に意識を向けるやり方はいくつもありますので、
一緒に探求することもできます。
境界線を意識することや内面に目を向けることで
自分軸を育てていくのはどうでしょうか?